式前の作法・マナー

訃報とは。流し方や受け取った時の対応方法。最新の訃報もご紹介

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訃報とは、人が亡くなった知らせのことです。訃報のやりとりには繊細さが求められます。なぜなら、訃報を伝えなければならない本人は大切な人を亡くしたばかりで動揺していますし、受け取る側も突然のことでどのように訃報を受け止めたらいいか分からないものだからです。相手に余計な動揺を与えたり、傷つけることのないやりとりのためには、やはりマナーに沿った立ち居振る舞いが求められます。今回は、訃報がどういったものなのかを分かりやすくご紹介いたします。この記事を読んで、訃報に関する基本的な知識を身に付けておくことで、伝える側も受け取る側も、スムーズに対応できるようになります。

訃報の意味とは

訃報とは、人が亡くなったことを相手に知らせることです。「訃」という形声文字には、「人の死を急いで知らせる」という意味があります。
訃報には、2つの本質的な役割があります。

●ある人の死の事実の連絡
●葬儀の案内

家族葬が普及する昨今では、家族や親族以外の人に対して事後報告にするケースが多く見られますが、こうした葬儀後の連絡もまた、訃報に含まれることとなります。故人は生前、家族や親族だけでなく、友人、知人、職場関係や地域の人など、たくさんの人たちとのつながりの中で生きてきました。そうしたご縁を結ぶ方々に、その人が亡くなったことの事実を伝えるという意味において、訃報は社会的に大きな意味を持つものです。

訃報を伝える相手とタイミング

ひと昔前であれば、訃報の流し方はシンプルでした。近親者にはご逝去後にすぐに連絡し、それ以外の人には、葬儀日程と場所が決まった段階で一律に訃報を流しました。そして訃報を受け取った側は通夜や葬儀に参列し、故人を偲び、遺族をいたわったのです。しかし現代はそうもいきません。なぜなら、家族葬に参列してほしい人と、そうでない人を峻別しながら、訃報連絡をしなければならないからです。こうした峻別をご逝去直後に行うのは大変労力のかかることです。可能であれば、事前にリストアップしておくことをおすすめします。
それでは相手別に、訃報を伝えるタイミングを解説いたします。

家族や近親者などのごく近しい身内
ごく近しい身内には、ご逝去されたらすぐに連絡しましょう。まずは故人の死の事実を伝えておくだけでも構いません。緊急の連絡なので、電話、メール、LINEなどを用います。

葬儀に参列してほしい相手
親族や親しくしていた関係者など、葬儀に参列してほしい相手には、日程と場所が決まった段階で連絡します。場合によっては、先に電話で訃報を伝え、葬儀の詳細が決まり次第改めて連絡しても構いません。連絡方法は、葬儀の詳細をもれなく伝えるため、メールやFAXなど、文字情報で伝達するツールが望ましいです。また、葬儀社側が訃報用紙や訃報アプリを用意してくれるので、それらをうまく活用しましょう。

葬儀に参列してほしくない相手
家族葬のため、葬儀を控えてほしい相手の訃報連絡は慎重にならなければなりません。「どうして教えてくれなかったの」「最後のお別れをしたかった」など、相手の心の中にしこりを残しかねないからです。参列を控えつつ訃報を伝えるには、次の2つの方法があります。

▶ご逝去の事実だけ伝える
故人が亡くなったことを伝えた上で、故人の遺志や家族の思いを絡めて、参列を控えてほしい旨を伝えます。ですから、葬儀日程や場所などの詳細については控えておきます。

▶事後報告にする
故人の逝去をすぐに伝えるのではなく、葬儀を終えたあとに改めて訃報を流します。はがきや手紙で伝えるのが最も丁寧ですが、相手によっては電話やメールなどで直接伝えても構いません。また、喪中はがきの送付を訃報連絡に兼ねる人も少なくありません。事後報告の際は、必ず訃報連絡が遅くなってしまったこと、家族だけで葬儀を済ませたことをお詫びします。

訃報の伝え方

訃報の連絡方法には、電話、メール、手紙やFAXなど、さまざまな方法があります。

電話
電話の特徴は、最も早く相手に伝えられる点と、感情が相手に伝わりやすい点です。家族や親族、気心を知れた友人などへは、電話で訃報を伝えても失礼には当たりません。お互いの声を聞いて、ともに故人を偲び、お互いをいたわりあうこともできるでしょう。ただし、葬儀の日程や場所などの連絡を口頭だけで行ってしまうと、連絡漏れや伝え忘れが生じることがありますので、メールやFAXなどと併用することをおすすめします。

メール・LINEなどのメッセージアプリ
最近では、メールやLINEなどのメッセージアプリなど、WEBツールで訃報を伝える方も多くいます。目上の人や丁寧に対応しなければ相手に対してはメールで、親しい間柄であればWEBツールを利用しましょう。

訃報用紙の活用(FAX・回覧板・掲示板)
葬儀社が用意してくれる訃報用紙を活用します。FAXを流す、地域の回覧板や掲示板に掲載するなどの方法があります。訃報用紙そのものは事務的なものですが、訃報を広く確実に伝えられます。また、葬儀の詳細が紙一枚にまとめられていますので、高齢者への連絡手段として適しています。

訃報を受け取った時の対応

それでは、訃報を受け取った側はどのように対応をすればいいのでしょうか。

【電話】簡潔にお悔やみを述べる
訃報を受け取ったら、まずは簡潔に答えるのがマナーです。
電話で連絡を受けた際は、相手をいたわり、お悔やみの言葉を述べます。伝えたいことはたくさんあると思いますが、この段階ではあまり長々と話し込まない方がいいでしょう。相手に戸惑いながらも各方面に訃報連絡し、葬儀の準備であわただしくしている可能性があるからです。

【メール・FAX】返信はなるべく早く、文章は簡潔に
メールやFAXなどで訃報連絡を受けたら、なるべく早めに返信をしましょう。訃報連絡が確実に届いたことを相手に伝えることで、きちんと届いたかどうか相手を不安にさせずに済みます。そのため、もしも返信が遅れた場合は、一言お詫びを入れるのがマナーです。
また、文章は電話と同様に内容を簡潔にします。時候の挨拶は不要で、お悔やみといたわりの言葉をシンプルに述べましょう。また、訃報の返事は受けた形と同じ形で返します。手紙で受け取った場合は手紙で、メールであればそのメールに対して返信しましょう。

【事後報告】はがき、またはお供えを贈る
喪中はがきなど、葬儀後にはがきなどで訃報を伝えられた場合、はがきで返信します。また、その際にお花やお線香などのお供え物をお返しするケースも多いです。参列や香典が叶わない中、せめてもの弔意の示し方として選ばれています。ただし相手によっては、香典やお供え物を辞退することもあるので、その場合は遺族の想いを尊重しましょう。

最新の訃報のご紹介

WEBツールによるコミュニケーションが当たり前の時代に伴い、訃報のあり方も変化しています。

西田葬儀社では、スマホでの訃報連絡に最適なアプリを導入し、お客様にご案内しています。スマホを使って簡単に作成でき、お客様にQRコードで読み取ってもらい、LINEなどで親族や関係者に簡単に送ることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。家族葬が多い中、訃報の連絡方法とその範囲に頭を悩ませる方は少なくなく、その分、訃報の伝え方や受け取り方にはさまざまな方法が生じます。訃報の基本は、伝える相手によって伝え方を選ぶということです。葬儀の形がある程度決まっていた時代は、訃報の流し方も画一的でした。しかし葬儀が多様化している分、訃報もまた多様化しています。どこまでの人に伝えるべきか、いつ伝えるべきか、どのよう方法を用いるべきか、文面はどうすればいいかなど、訃報にまつわることでお困りの方は、どうぞお気軽に西田葬儀社にご相談下さい。

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  • この記事を書いた人
蜷川 顕太郎

蜷川 顕太郎

最後の刻も故人様らしく迎えられるように全身全霊を尽くします。

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