名古屋の葬儀担当者の触れた物語12

西田葬儀社の浅井です。

喪主謝辞。というものがあります。
通夜や葬儀に喪主様が故人様になり替わり、会葬の御礼を申し上げる挨拶。

最近はお身内だけで送られる方も増え、挨拶自体を割愛の傾向にあります。
とはいっても皆無ではなく、遠方からの親戚に向け。とか、ほんのわずかの参列でも友人に向け、等あります。

この挨拶、どうお話になるかは本当に個人差があります。
全く問題は無い場ですが、緊張して満足に伝えられない方。
感情の起伏が激しく、言葉が出ない、もしくは出なくなる方。
会社の重役の方や、学校の先生の方等は饒舌に語られ、人柄や仕事柄が偲ばれたりします。

先日の葬儀担当。
喪主は妙齢の男性でした。私の父親より少し年上であろう年代。
奥様を急に亡くされた式。妙齢とは言ってもしっかりされた方で
家族葬とはいえ立派な喪主としての背中を拝見させていただきました。
挨拶どうされますか?そう伺ったのは通夜の前。
お身内様だけであれば割愛されることもあります、とお伝えしたところ、
お話なさるとおっしゃられたので自社で準備する例文をお渡ししました。
ここまではよくある光景ですが、いささか心配ではありました。
もともと非日常の場。なおかつ御歳のこともあり、失礼ながらそわそわする面もありました。
しかし、いざ会葬者の前に立つとそれはもう饒舌に話されます。
そして、そのお話は自慢や自己主張等一切無く、
亡き奥様へのお気持ちと、会葬者への感謝の気持ちを、堅苦しさ微塵もない言葉で
はっきりと伝えられました。
正直胸を打たれ、後で他のスタッフにも心に響く言葉との絶賛も聞きました。

お世辞は言いません。本当に心に残る挨拶でした。
いつか私も大切な誰かを送る時、あんな風に言葉を紡ぎ伝えられたら。と思いました。

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浅井 真人
一番大切な人とのお別れを、自信をもって満足していただくお手伝いさせて頂きます。