社員ブログ

名古屋の葬儀担当者の触れた何某3

西田葬儀社の浅井です。

ウチの名刺なんですけどね、最近小さくリニューアルしました。
ご縁あれば、みたいなところで、出身地や趣味などが入っているわけです。
ちなみに私は出身地と好きな作家さんが書かれています。

先日お迎えにあがったお仕事で、打合せの最中、伊坂幸太郎さん好きなんですね?
と、聞かれました。
あるんかいい!ご縁!
真剣に見積もり書など作成していましたが、極めて冷静に、大好きなんです。とこたえました。崇拝しています。
一瞬でいろんな作品が思い浮かびましたが、状況が状況だけにどんな話をするものかな、と考えていた所、
ゴールデンスランバーってあるじゃないですか?と聞いていただきました。
ありますね!映画にもなってますね!、好きなシーンは、、
ということで、ゴールデンスランバーの話。

黄金のまどろみ。という訳のこの作品、主人公の青柳雅春(映画では堺雅人さんが演じていました)が
平凡な成人男性なのに、マスコミや警察を自由にできる国家とかそんな大きなものに、首相暗殺の犯人に仕立て上げられる逃亡劇。
なのですが、人と人とのつながりの、なぜか心温まる物語です。

青柳は逃げます。マスコミは青柳の生家に押し寄せます。
犯人の親としてはどうなんですか?どう責任を取るおつもりなんですか?
ガラガラと横開きの扉を開けてでてきた伊東四朗さん演じる青柳の父は誰とでもなく言います。

「いいか、俺は信じたいんじゃない。知ってんだよ。俺は知ってんだ。あいつは犯人じゃねえよ」

「名乗らない正義の味方のおまえたち、本当に俺の息子が犯人だと信じているのなら
賭けてみろ。金じゃねえぞ。何か自分の人生にとって大事なものを賭けてみろ。
それだけのことをやってんだ。おれたちの人生を勢いだけで潰す気だ。
いいか、これがお前たちの仕事だということは認める。
仕事とはそういうものだ。ただな、
自分の仕事が他人の人生を台無しにするかもしれねえんだったら、覚悟はいるんだよ。
バスの運転手も、ビルの設計士も料理人もな、みんな最善の注意を払ってやってんだよ。
他人の人生を背負ってるという覚悟を持てよ」

正直感動しました。社会に組み込まれたいち国民としての発言としては問題があるのでしょう。
でも、ただ、信じてくれる。心の底から。誰が敵であっても、たった一人でも信じてくれる人がいるというのは
本当に幸せなことだと思います。

そして、覚悟。もっていますか、覚悟。
どんな小さな作業でも。結果として人とのつながりを持たずに生きていける人などおらず、仕事などないと思います。
であるならば、自分の携わる仕事において責任を持ち、想像し、覚悟を持つ。大げさかもしれませんが
とても重要で、かっこいいことだと思います。
心無い一言が人を傷つけたり、逆に思いもよらず励ましたりすることを
たった一言の言葉や行動からも想像しなければな、と思います。

どうしてバイオレンスなあらすじから、心温まるのか気になった人は読んだり、観たりしてみてください。

  • この記事を書いた人
浅井 真人

浅井 真人

一番大切な人とのお別れを、自信をもって満足していただくお手伝いさせて頂きます。

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