お葬式のギモン

数珠はなぜ用いるのか? 数珠の起源や珠の数【108】に関するお話をご紹介

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お葬式での持ち物といえば数珠です。
宗派によって様々な種類の数珠がありますが、そもそもなぜ数珠が必要なのでしょうか。
今回は数珠について解説します。

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なぜ数珠を用いるのか

仏式のお葬式の場では数珠を持って参列することはエチケットとなっています。
合掌する際や念仏の回数を数える時等に用います。
数珠は基本的に左手で持ちますが、それはインドでは左手が不浄と考えられているため、清める意味もあります。
また左手が人間、右手が仏様を表して、合掌する際に数珠(念珠)によってお仏様に導かれるという意味合いもあります。
それぞれ宗派によって形や持ち方は変わりますが、八宗用というどの宗派でも対応している数珠もありますので、式に参列する際はそちらを使用して頂いて問題ありません。

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数珠の起源

数珠の起源は2500年前にお釈迦様より前の、古代インドのバラモン教まで遡ります。
バラモン教では珠を一つ一つ爪繰つまぐり、祈りの回数をカウントするために用いられていました。
キリスト教のカトリックにおけるロザリオも数珠と近い形状をしており、数珠は仏教徒のロザリオと表現することもあります。
カトリックでも主に聖母マリア様への祈りの際に、祈りの数をカウントするときに用います。
では仏教ではなぜ数珠を重要視するのでしょうか?
それはお釈迦様のエピソードに由来します。

仏教と数珠

ある国の王が、自国の戦乱や不作、貧困に困っていることをお釈迦様に相談したところ、お釈迦様は「無患子ムクロジの実を108個を貫き通して輪を作り、珠を一つ分爪繰つまぐる度に仏法僧を称えれば、煩悩による苦しみがなくなって無上の果徳を得ることができます」と答えたと言います。
それからお釈迦様はその数珠を10大弟子に配ったそうです。
このエピソードにより、仏教では数珠を用いています。

数珠の珠の数

数珠の珠の数は基本的に108珠、もしくは108の半分の54珠、3分の1の36珠、4分の1の27珠、6分の1の18珠などで構成されています。
108という数字は仏教では人間の煩悩の数を表しているともいわれますが、古代インドを起源とする他の宗教であるヒンドゥー教、ジャイナ教、シータ教、またヨガにおいても108が重んじられていることは面白い所です。

108にまつわる数字の意味

まず108という数字は1^1 × 2^2 × 3^3 = 108という式で表される美しい数字です。
3次元に住む我々にとって、この数字は非常に重要な意味を持つそうです。
また108の3つで構成される108は

1は物事の始まり
0は無
8は永遠

をそれぞれ表し、1+0+8=9になることも重要です。

9という数字はインドでは神様を象徴し、またeverything=全ても表します。
なぜなら9という数字は、何を掛け合わせても最終的に9になるからです。

2×9=18 1+8=9
3×9=27 2+7=9
4×9=36 3+6=9
22313×9=200817 2+0+0+8+1+7=18 1+8=9

……等々、どんなに大きな数字でも必ず9になります。
これによって、神様は万物の中に存在しており"全て"を意味します。

また仏教の言葉である"四苦八苦"にも108が登場することも面白いです。

4×9=36
8×9=72
36+72=108

まとめ

いかがでしょうか。
古代インドに伝わる神秘的な数字の108にまつわる数珠にさまざなな意味やエピソードが関連していることを知ると、数珠に対する見方も少し変わると思います。

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蜷川 顕太郎

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