式前の作法・マナー

お葬式ってなに? 意味、流れ、費用やマナー(香典や服装)について詳しく解説

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大切な家族が亡くなった時、遺された家族を中心に、お葬式を執り行って故人様を送り出します。しかし、普段なかなかお葬式の機会に触れることがないため、お葬式を主催する側の喪主や遺族も、あるいは参列する立場の人たちも、さまざまな面で戸惑ってしまうのではないでしょうか。
そこでこの記事では、お葬式を行う意味、流れ、費用、そして香典や服装のマナーについて分かりやすく解説いたします。

お葬式を行う意味

お葬式は、宗教や風習こそ違えど、世界中で行われています。家族や縁故者が集まって亡き人を送り出すのは、日本だけにはとどまらない人類共通の文化だということです。
では、私たち人類は、どうしてお葬式を行うのでしょうか。次の3つの理由が考えられます。

(1)故人様をあちらの世界に送り出すため

私たち人間は、「私が死んだらどうなっちゃうのだろう」「大切なあの人は亡くなったあとどこに行ってしまうのだろう」と考えてしまうものです。
このような、答えを出すことのできない不安を和らげるために、それぞれの宗教が死後の物語を語り、この世とあの世をつなぐ儀式を執り行います。
たとえば仏教では、人は亡くなると四十九日の旅に出て、仏の世界で修行を積むものだと考えられています。

(2)大切な方との死別を受け入れるため

大切な方を失った時の悲しみははかり知れません。
「死ぬなんていやだ」
「二度と会えないなんて、信じられない」
遺された家族はこのように、辛く、寂しく、苦しい想いに苛まれてしまいます。
それでも私たちは、大切な人がいなくなったこの世界を生きていかなくてはいけません。お葬式は、死という事実を受け入れ、その後の生活の第一歩を踏み出すためのスタートとなる儀式だと言えるでしょう。

(3)つながりを再確認するため

お葬式にはたくさんの「人」が集まります。家族、親戚、故人様の知人や友人、遺族の知人や友人、僧侶、葬儀社のスタッフなど、さまざまな人とのつながりを介しながら、私たちは故人様を送り出すのです。
人は人とのつながりに救われます。大切な方の死をみんなで受け止め、送り出す中で、たくさんの人とのつながりを再確認でき、心が癒され、悲しみが和らげてくれます。
「私たちはひとりじゃない」。お葬式は、そんな大切なことに気づかせてくれる大切な時間なのです。

お葬式の流れ

お葬式は一体どのような流れで行われるのでしょうか。ここでは、実際に身内に不幸が起きてから、葬儀・告別式を終えるまでの一連の流れをご紹介いたします。

●ご逝去・お迎え
ご逝去を迎えられたらすぐに葬儀社に連絡をし、ご遺体の搬送の手配をします。名古屋市の方の場合、私たち西田葬儀社にご連絡ください。すぐにお客様のもとに駆けつけます。
また、医師から死亡診断書(または死体検案書)をいただきます。役所への死亡届となる大切な書類です。

●ご遺体のご安置
故人様をご自宅にお連れして、ご安置します。枕飾りの設置、神棚封じ、ドライアイスのお手当などを行います。ご自宅ではなく式場にご安置する方もおられます。

●打合せ、訃報連絡
葬儀社との打ち合わせでは、お葬式の日程や場所、プランなどについて打合せをします。日程を決める際は菩提寺様の意向も合わせて確認しておかなければなりません。また、友引の日はお葬式を避けるしきたりがあります。
葬儀の詳細が決まったら、速やかに親族や関係者などに連絡します。

●納棺
納棺とは、故人様の身体を清め、身なりを整えて、棺の中にお納めする儀式です。身内の方が集まって執り行います。

●通夜式
葬儀・告別式の前日夕刻に行われるのが通夜式です。主に一般参列者の弔問の場として執り行われ、僧侶の読経、参列者の焼香を中心に進行します。式典そのものは30分程度で終了します。
通夜式が終わると、通夜ぶるまいとして親族を食事でもてなします。ただしコロナ禍においては、通夜ぶるまいを省略して、持ち帰り用の食事を用意することが多いです。
また、小規模の家族葬が主流となっているため、通夜を省略する「一日葬」も見られるようになりました。

●葬儀・告別式
葬儀・告別式は、僧侶の読経を中心に行われる「葬儀式」と、お花入れを中心に行われる「告別式」の2部構成で進行します。
葬儀式では、「授戒」(故人様に仏弟子の証となる戒を授ける)、と「引導」(故人様を仏さまの世界に送り出す)という大切な作法をします。(宗派により異なります)
告別式は故人様とご家族の最後のお別れの時間です。棺の中にお花をたくさん納めて、出棺に臨みます。その他、弔辞、弔電の拝読、喪主の挨拶などが行われます。

●火葬
故人様のお棺を霊柩車に乗せて、火葬場へ出棺となります。火葬場では、炉前で最後のお別れをして、荼毘に付します。火葬後、故人様の遺骨を骨壺に納めて、再び式場に戻ります。

●初七日法要、精進落とし
初七日法要とは、本来は死後7日目に行われる法要ですが、名古屋では葬儀・告別式当日に繰り上げて行うのが一般的です。その後、精進落としの食事をふるまいますが、通夜ぶるまい同様、コロナ禍では持ち帰り弁当に代えるケースが増えてきました。

お葬式にかかる費用

お葬式には高額な費用が伴います。葬儀費用の平均金額は約196万円という調査結果があるほどです。
(一般財団法人日本消費者協会「第11回 葬儀についてのアンケート調査」2017年)

しかし、実際に200万円近くのお金をかけなければならないかと言うと、そんなことはありません。
西田葬儀社の場合、さまざまな葬儀プランをご用意しております。

たとえば、家族葬プランでは、437,800円(税込)からご用意しており、料理や返礼品、お坊さんへのお布施などを含めても100万円以内で充分満足いく葬儀は実施可能です。

さらに、火葬式プランは178,000円(税込)から、一日葬は327,800円(税込)からと、葬儀スタイルを選ぶことで葬儀にかかる費用はある程度コントロールできます。

葬儀費用は、基本的には次の3つの要素で構成されています。

葬儀プランに含まれる基本的な費用(祭壇、棺、式場費など)
おもてなし費用(料理や返礼品など)
僧侶への謝礼(お布施、お車代、お膳料など)

プラン以外にも、ご遺族が負担しなければならない費用がいくつかあります。最終的にどれくらいの費用が必要となるのかは、葬儀社に相談してみましょう。

お葬式の祭壇・お花

お葬式といえば、大きな祭壇と、その脇にずらりと並ぶお花の光景を連想する方も多いのではないでしょうか。

お葬式の祭壇は「白木祭壇」と呼ばれ、かつて日本中で行われていた「葬列」と呼ばれる習俗を凝縮しています。

故人様の柩を乗せる「輿」、死後の六道を照らすための「六灯」、沙羅双樹(お釈迦様が亡くなった際に、その悲しみから花の色を紫から白に変えたと言われる)を模した「四華花」など、すべてかつての葬列で使用された葬具です。祭壇のパーツひとつひとつが、昔ながらの伝統を再現しているのです。

昨今のお葬式では、この白木祭壇にきれいなお花をあしらい、葬儀祭壇を完成させます。
また、祭壇の両脇には、親戚や知人などから贈られたお花を並べて飾ります。こうした供花には、贈り主の名前を札にして立てるのが通例です

お葬式のマナー(香典や服装)

お葬式は、故人様を送り出すための儀式です。儀式には一定の形式や作法があり、こうしたマナーを守るのが鉄則です。

●服装のマナー
男女ともに、一般的なブラックフォーマルが基本です。
男性であれば、喪服用のブラックスーツ。ネクタイ、ベルト、靴下や革靴も黒で統一します。女性であれば、黒のアンサンブル。ストッキングやパンプス、かばんも黒で統一し、アクセサリーは真珠に限られます。
お葬式の中心は、あくまでも故人様であり、ご遺族です。個性が出すぎないよう配慮し、文字通り、喪に服す身なりが望ましいでしょう。

●香典のマナー
香典とは、故人様の供養のため、そしてご遺族の経済的負担を支えるために包む金品のことです。そこには弔意(お悔やみの想い)が込めるので、マナーに沿った形で差し出すことが大切です。
紙幣は不祝儀袋に包みます。そして表書きには、上部に「御香典」と書き、下部に差し出す方の名前を書きます。
香典袋は必ず袱紗に包んで会場まで持参します。会場には受付が設けてあるので、「このたびは大変ご愁傷さまでございます」と、お悔やみの言葉を述べてから差し出します。
香典はあくまで「お気持ち」なので、金額に決まりはありません。下にまとめたのがおおむねの相場です。相手との関係性を考慮しながら参考にしてみて下さい。

近所の人 3,000~5,000円
一般会葬者 5,000円
親戚・配偶者の家族 10,000~30,000円
親・兄弟・祖父母 50,000~100,000円

お葬式は、亡き人を送り出し、遺された人たちみんなで悼み、悲しみを和らげるために行います。服装や香典といったマナーにも、そうした故人様やご遺族への想いがこめられています。お葬式の意味やマナーをきちんと理解して、心を込めて葬儀に臨みたいものですね。

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  • この記事を書いた人
蜷川 顕太郎

蜷川 顕太郎

最後の刻も故人様らしく迎えられるように全身全霊を尽くします。

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